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鉄は国家なり |
ビスマルクが言った「鉄は国家なり」という国家産業像を最も愚直に再現したのが20世紀の資本主義の行動原理だったように思う。その鉄は、住宅と兵器という産業の米の原材料だったし、やがて内燃機関と結びついて自動車という20世紀の最大の商品を得ることで一段と華開くこととなった。振り返れば20世紀は自動車と共に始まり、それと共に終わったのかもしれないと思う。 先週の新聞で、新日鉄の生産量が前年比で45%減少したという報道があった。自動車、住宅、電気ともに需要蒸発が世界規模で起きている現状をみれば、致し方ないという事だろう。 「どうしようもないことはどうしようもないのだから、諦めれば良い」そう無責任にも僕は思う。するとキモチがすっきりするんじゃないか。GDP成長に代表されるお金があれば幸福かという幻想は実はそうでもないのだ。大半の人は、使う当てもないのに大金を欲しがる。それは大金があれば安心だと錯覚しているのだろう。いかに大金があっても通貨が交換価値が無くなればただの紙屑でしかない。近代資本主義がアウトになって銀行制度がパンクすれば、それが起きるのは致し方無い。金融制度は人間が作ったものだから完全なはずはないのである。どこかで壊れる事も有り得ると思ったほうが現実的だろう。事実アメリカの制度は限界に達して破綻寸前の状態にある。それに寄り沿ってきた戦後日本の60年が今吹き飛んでしまったとしてもまあしかたないだろう。ダメなものはサッサと諦めるという淡白な態度や行動は、不思議にこの国では評価されにくい。歯を食いしばってがんばる事に異常な価値観を見い出すのは儒教教育の弊害かなともフト思う。単一民族国家の悲しい性だろう。ノマドの思想とはほど遠いのである。 近代資本主義がダメならまた何か別の事を考えてやれば良いのだ。朝が来ない夜はない。しばらくは冷静になるためにも不景気を楽しもう!好況が何時くるのかは?恐らくかなり遠い先のような気がするが、(無論、もう来ないかもしれないが)それでも目の黒いうちにはなんらかの良い事もあるんだろう。 インフレは通貨を紙屑に接近させ、デフレは通貨を黄金に変える。だからお金がある人にとってはデフレという不景気は本来喜んだほうが良いのである。お金の使い道が高まるからである。現在は4000万円したボンドカーのアストンマーチンのたった2000キロしか走っていない車が1600万円で売っている。買う人がいなくなって売る人が増えると価格は一気に下がるのは市場が健康に機能している証拠である。その意味で資本主義はまだ死んではいないのだ。だから不景気のデフレを嫌がる人は貧乏人根性だという証拠であると思う。お金があれば、本来の価値以上のものを安く買えるのだからチャンスである。だからお金持ちは不景気が実は好きなのだが、そう言うと角が立つから何も言わないで黙っているのだ。最もお金で買える欲望で満足出来れば良いが、お金のある人は普段から大抵のものは買っているし持っている。だからインフレでもデフレでも別に大きな変化はないと思うのだ。 足りない物があるとするとその大半はお金ではなんとも出来ないもののほうが事実、僕の場合は多いのである。 昨今の金融危機にしても、あれこれ政府が対策を打つが多分ダメだろうと思うのだ。これだけ派手に壊れればそう簡単に元通りに戻る事は歴史を見れば起き得ない。日本のバブル崩壊でも、コツンとくるまで12年もかかったのだし、そのコツンも今回また下に抜けてしまったから、まだ一番底さえ打っていない。相場をするのなら、少し戻った所を売るのが楽だと思う。そのうち直ぐにまた崩れてしまうのだ。世界規模で信用量の収縮が急激に起きているから、株式市場の売買代金が昨年比で半減している市場ばかりである。ロンドン、香港、東京、NYとみな鉄の生産量よりも大きな比率で下がっている。お金が逃げて行く市場で価格が大きく上昇することは起き得ないのは道理だろう。その理由を推測しても意味は無いが、リスクを取りたくないマネーの量が大きいということだろう。現金なもので、儲かれば市場にはどんどんお金が入って来るが、事実は大きな損失ばかりだから資金が逃げて行く。 ダメなものをなんとかしようというのが政治であるのだから、それはそれで必要な事なのかもしれないけれでども、牛を水場に連れて行っても飲みたくない時に牛は水を飲まないだから、牛が水を飲む気になるまで気長に待つ以外に根本的な対策はないのだ。それぐらいのことは少し冷静に考えれば誰にでもわかる。 自動車が売れないのは、既に持っている人が沢山いるからであり、今の自動車が壊れでもしない限りは物理的に必要ないからだろう。無くても困らないものは、買わない人が大半なのだ。その意味で44%もの減産という事は、昨年の45%分は実は不要な需要だったのかもしれない。
それでも高速道路を1000円にする法案が通って、アクアラインの通行量が44%上がったそうだ。本四連絡橋は125%だそうだから、関西人のほうが価格弾性値が高いということかな? 四国のうどん屋さんにうどんを食べる行列がスゴい!2500食完売だという。250円だそうだから62.5万円の売り上げだ。でも250円のうどんを食うのに往復2000円を払うのは合理的とは思えないが、このように人間の行動は本来ちっとも合理的でないのだから、経済学の前提(合理的期待仮説)はその前提から過ちである。それを基盤に考えている銀行制度や市場政策は根本から欠陥だらけなのは致し方ないと思っているほうが現実的なのである。したがって1929年の大恐慌後も経済政策は失敗した。今回も同様に失敗するだろう。 ということで相場は売るほうが有利だと個人的には思うのである。
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22:10, Saturday, Mar 21, 2009 ¦ 固定リンク
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